Vol:005 西崎ゴウシ伝説 ✕ 綾小路 翔(氣志團)

Vol:005 西崎ゴウシ伝説 綾小路 翔(氣志團)

バンド長続きの秘訣は風呂と誕生日プレゼント

: あと、俺は、メンバー同士の関係を良くするのに、いちばんいいと思うのは、風呂。

ゴウシ: 風呂ですか?

: 風呂にみんなで入る。俺たち、最初に仲良くなったのが風呂で。誰かと友達になったら、「よし、じゃあ銭湯行くぞ」っていう。チ◯コ見りゃ、だいたいみんな大丈夫(笑)。

ゴウシ: ああ、最近SNSで書いておられましたよね、「チ◯コを見せ合えられない奴は、仲良くなれない」って。

: だから、俺たちツアー中でも、大浴場があるホテルだと、みんなで入りに行くし。

ゴウシ: 実際、ウチもみんなお風呂好きが多いですが、辞めていったメンバーとは一緒に風呂に入った回数が少なかったような気がします(笑)。

: そうでしょ?チ◯コも見せられない奴はね、続かないんだよ。メンバーの間で、なんとなくヒエラルキーが生まれる瞬間とかもあるんだけど、「でもあいつ、チンコ、ああだしな」っていうのがあれば(笑)。

ゴウシ: はははは(笑)。

: そういうノリでいると、相手のことが許せたりするし。

ゴウシ: 僕らも、ツアー先で……昔は、24時間開いてるスーパー銭湯の仮眠室に泊まる、みたいなことが多かったんで。今でも、大浴場があるホテルだったら「部屋に荷物入れたらすぐ風呂集合ね」って感じになります。
近くに良さげなスーパー銭湯を見つけたら、みんなで「行こうよ」ってなるし。
だから、誰か新しくメンバーが入る時もタトゥーあると、メンバーにできないんですよ(笑)。

: ああ、そうか!

ゴウシ: ツアーを風呂ありきで考えてるとこあるので(笑)。
今の翔さんの話をきいて、10年後もバンドやれてるような気がしてきました(笑)。

: みんなでやることのハードルが、あんまり高くなると……たとえばキャンプとかだと、大変じゃん。限られたメンバーになっちゃうけど、ツアー先の風呂ぐらいだったら、全員どうにかなるし。みんなお酒は呑むの?

ゴウシ: ひとりだけ呑まないメンバーがいます。打ち上げ後はたいてい彼が運転してくれます。

: ああ、最高だね!

ゴウシ: しかもクルマ好きで、運転好きなので助かってます(笑)。

: ああ、それは逃しちゃいけないね。あとは、誕生日プレゼント。

ゴウシ: ああ! そうっすか?

: うん。うちはもう、必ず誕生日プレゼントを贈り合う。

ゴウシ: 僕らもね、少し前までやってたんですけど今はやめました。それぞれで買ってきて渡すんですか?

: それもあったり、みんなで、っていう時もあった。メンバーのひとりが、いつも500年前に買った靴を一生履いてて、「ちょっとあれ、まずいだろう」って。でも自分では絶対買わない人だから、「あいつは一生履く奴だから、一生物をプレゼントしよう」って、おカネを3万円ぐらいずつ集めて、すっごい高価なエンジニアブーツをプレゼントしたんだけど。それは、たまにしか履かないよね(笑)。

ゴウシ: きっと、もったいないと思ってるのかと(笑)。

: そういう時もあるし、今は、みんなのお小遣いで好きなものをプレゼントしようって……別に1000円の物でもいいんだけど、みんな意外とちゃんとした物をあげたいみたいで。本をプレゼントする奴もいるし、「あいつは今アウトドアにハマってるから」とか──。

ゴウシ: それを考えるってことが素敵ですもんね。

: そう、それがいいんだと思う。みんなちゃんと、それぞれのメンバーカラーの包装紙とかリボンとかでデコレーションして持って来るの。それがすごくときめく(笑)。「あいつ、お店で『プレゼントなんですけど、包装紙はオレンジでお願いします』とか言ってんのかな」みたいなことを思うと。まあ自分も同じことしてるんだけど。

ゴウシ: ウチもまたやろうかな。何年か前まで、いくらかずつ出し合って、誰かが代表で買いに行ってたんですけど。8人もいるとすぐ誰かの誕生日が来て、「今回は誰が買いに行くねん?」とか「なんか俺ばっかりが買いに行ってない?」みたいな方向に──。

: ああ、それよくないよね。

ゴウシ: 中身を考えるのもどんどん面倒になって、誰の時も小ネタでアダルトグッズとAmazonカードになって。誰かの誕生日が来たら、誰かがその二つを買いに行くだけのルーティーンになって、「もう辞めよう」と廃止にしました(苦笑)。

: ウチは最近、誕生日にイベントを入れるようにもなったの。「1日團長シリーズ」って、その日誕生日のメンバーが團長で、その人がやりたいセットリストで、衣装も、楽屋弁当も、何もかもその人が決めていい、なんなら担当楽器も好きに変えていい、っていうふうにしていて。そうすると誕生日に集まれるし。

ゴウシ: それ、すごく良いですね!

: 今はコロナでそれができなくなっちゃったんで、じゃあYouTubeで、っていうことにして、ここんとこ連続でやってるんだけど。まあ、でも、よその家にはよその家のやり方があると思うんで。

ゴウシ: いや、でも、ちょっと、ヒントがいただけた気がします。

: 俺は、家族でもなければ兄弟でもない、バンドメンバーっていうこの不思議さに……いつまでも一緒に風呂に入っていられる、不思議な生態系は、もうちょっと観察していきたいな、って思う。

スターになるための先回りと「One Night Carnival」誕生秘話

ゴウシ: 話変わりますが、そもそも、いろんなカルチャーに精通していらっしゃるじゃないですか。その中で、バンドを選んだのはなんでなんですか?

: 当時、空前のバンドブームが訪れたじゃん。俺はその前に、初恋が小学校5年生で訪れて、ずっと片思いをしていて。6年生の時に、光GENJIの下敷きが彼女の机の上に置いてあって。それまでアイドル興味なかったんだけど、その時に光GENJIの存在を知って、初めて音楽番組を観るようになって。で、光GENJIになりたいから、ジャニーズに応募しようと思ったら、母親にバチーンと殴られて、泣かれて。「私にとっては世界一かっこいいけど、世間的にはそうでもない」と言われて。

ゴウシ: はははは。せつない(笑)。

: そこで「そうか、俺はブサイクなのか」と思って、しょげてた時に……でも音楽は好きで聴くようになったのね。そしたら、音楽番組に、ザ・ブルーハーツが出て来て。なんだこの人たち、きれいなお衣装を着てるわけでもなくて、破れたジーパン穿いて、飛び跳ねてて。っていう時に、従兄弟がバンドを始めて。その影響で宝島とか読んだら「なんかすごいことが起きてる、世の中では」と。ホコ天ってのがあるらしい、『イカ天』ってのが始まったらしい。バンド、同級生はまだ誰も知らない、これだ!って。

ゴウシ: そうなんですね!

: お恥ずかしながら俺は小学校でいちばんいばってたんだけど、中1になる前に、中学で一緒になる隣の小学校の不良たちに、ボッコボコにされて、正座させられて。6年間かけて学園のヒーロー的存在、頭も良くてスポーツもできてケンカも強い、っていうところまでのし上がって来た自分、完璧と思ってた時に一瞬で奈落の底に叩き落とされて。
スポーツも、学校で二番目に足が速かったし、サッカーも絶対的センターフォワードだったはずが、中学の奴らがすごすぎて、「俺、ここでも一番になれないな」って。勉強も全然追いつかなくなってきたし。一個ぐらいみんなに勝てるものは……っていう時に、バンドに出会ったから。「よし、これで生きていこう」っていう。それが7年ぐらい続くんだけど、その謎の出処不明の自信、選民意識が──。

ゴウシ: さっき伺った、東京に出て打ち砕かれるまで続くんですね。

: そう。その当時にね、X(JAPAN)のTOSHIとYOSHIKIの卒業アルバムの写真が、女性週刊誌に見開きででっかく載せられたの。

ゴウシ: はははは。ありましたね!

: TOSHIはバレー部で坊主頭、YOSHIKIはちょっとリーゼントなの。俺はこのあと必ず有名になって流出してしまうから……「卒業アルバム、重要だな」と思って。あと、「ヒムロックは実は暴走族だった」って記事とか。「ああ、こういうの書かれるんだ」と思って、準備を始めることにして。ほんとは行きたくない他校とのケンカとか、「でも今後、このことを話さなきゃいけなくなるから、行くか」っていう。

ゴウシ: はははは!

: 「後の伝説につながるから」って、先輩にどつかれに行ったりとか。「俺、バイクとか興味ねえけど、ここで集会を体験しとくことが、まずは第一歩なんだろうな」みたいな。
それから何年も経って、青梅街道と環七の交差点で、暴走族がブワーッて走ってるのを見て、「まだ東京でもこんな暴走族いるんだ?」って思って、初めて集会に行った時のことが、フラッシュバックして。そのシンクロで「One Night Carnival」を作ったのよ。

ゴウシ: へーえ!!

: その日のうちにね。だから、あながちムダじゃなかった、って思ったんだけど(笑)。高校を出る時も、卒業の1週間か2週間ぐらい前に、親に「ちょっと俺、東京に行こうと思うんだけど」って言ったら、「どうぞご勝手に」「先立つものがないんで」「知らねえよ、そんなの。自分でやれよ」って言われて。しかも「おまえ、学生でいる間は家にいさせてやるけど、学生じゃなかったら、いちゃダメなんだからな」って。「あ、ヤバい、俺、家を出なきゃいけないんだ、どうしよう」って、慌てて、どこでもいいからって探したら、採ってくれたのがガソリンスタンドで。でも、「これも後に書くんだろうな、自伝で」って。

ゴウシ: (笑)。

: その後、会社をやめて家がなくなった時も、とっぱらいの仕事をわざわざ東スポの三行広告で探して電話して、「これも後々、自伝に必要だからやっとこう」と(笑)。だからほんと、先回り野郎なの。

ゴウシ: すばらしいです。

: ずうずうしいんだよね(笑)。そういう、自分がスターになる妄想ばっかりずっと思い描いて、1曲も作ってないのに曲のタイトルばっかり考えたり、ステージ衣装の画を描いたり。だったらギターを練習しろよ、っていう。そういう全国に何万人もいる、選ばれし者だと思っている勘違い野郎のひとり。だから、19歳ぐらいの時に、その勘違いに気づいてしまって。「俺が今までバカにしてた奴だった、俺……」っていう。

ゴウシ: はははは。

: ブランキー(・ジェット・シティ)に憧れすぎて、学校をやめた奴がいたの。頭にゴーグルしてて──。

ゴウシ: わはははは!

: 「俺はこんなとこにいても、なんもないもんで。俺には夢があるだで」みたいな、謎の名古屋弁で。南房総で育った奴が(笑)。俺もブランキー超好きだったんだけど、それから言わなくなったの。あいつみたいになっちゃいけない、と思って。でも、ある日突然気づいちゃって、「あいつと俺はなんにも変わらない」と。でも、俺が今日まで生きてこれたり……バンドマンとして全国ツアーする、旅をしているっていうのが夢だったから。それがまだ続けられてんのは、あの時、自分が勘違い野郎だって気づいたからだ、と思ってて。

楽しいことしかしないようにしよう

: 俺は、すごくないからこそ、この闘い方なんだ、って……メンバーたちからも、たまに嫌がられる闘い方。ネタものを仕込んだり、対バン相手の曲を使っていろいろやったり。

ゴウシ: あれ、ものすごく大好きです。

: 「正々堂々とやろうぜ」みたいなことを言われたりもしたんだけど、俺は本物じゃないから、それをやったら一発でアゴを割られて死ぬんだよ。必ず生きて帰る、そして相手をも輝かせる、と思ってやっているので。

ゴウシ: たとえば「U.S.A.」とか「恋」などのその時に旬な曲と「One Night Carnival」とミックスしてライブでやるじゃないですか。ああいうのって、どうやって作っていくんですか?

: あれは、もともとの発想は、自分たちのCDは全然売れねえ、世の中的にはなんにも必要のない、古くさい曲なんじゃなかろうか、と落ち込んだタイミングがあって。で、その葛藤をそのままツアーで再現したんだよね。我々氣志團がライブをやっている途中で、「三代目氣志團」なるキャラクターが出て来て……お気づきかとは思いますが、三代目J Soul Brothersの人気にあやかって(笑)。その「三代目氣志團」が、お客さんの前で「おまえたちはもう古いんだよ、カスだ」って言って、曲の対決をするっていう。
その時に「One Night Carnival」を三代目J Soul Brothersの「R.Y.U.S.E.I.」みたいなアレンジにしたら、どうだろう? と。自分の頭の中では、「あ、これ、乗るんじゃないかな?」と思ったんだけど、メンバーは、「なんでそんなことしなきゃいけないの?」みたいな。
だから、自分たちがツアーで使う音源とかをお願いしている木内健くんという友人のミュージシャンに、その話をして。「こういうこと?」って作ってきてくれて、「いや、違うんだよね」とか、何度かやりとりしているうちに、俺の頭の中で鳴っているものができたの。「よし、というわけで、次はこの曲を、ゲスの極み乙女。風にしてくれ」と(笑)。
で、だんだんその子も要領を得てきて、5曲ぐらい完成させて。その完成度が高すぎて、「三代目氣志團」…うちの微熱DANJIが扮しているんだけど、氣志團のツアーなのに、「三代目氣志團」の方が声援が大きくなるという状況ができてしまって(笑)。

ゴウシ: めちゃくちゃよく出来てるし、おもしろいですもんね。

: そこからもう、対バン相手の主要曲を全部聴いて、どれが「One Night Carnival」にはまるか、って……そしたら、「One Night Carnival」って、ある程度何にでも合うのよ。

ゴウシ: すごい(笑)。

: 誰にでも抱かれる女なの。ビッチソング(笑)。それで、そういうことをやるようになって、ひとつのネタが生まれたんだけどね。

ゴウシ: でもすごい、あれ、生で観たり、『氣志團万博』テレビ放送で拝見してますが、いつも楽しませてもらってます!

: いやあ、嫌がる人はすごい嫌がるんだけどね。反則技だから(笑)。初見の人たちは、替え歌だからにしかきこえなかったりする人もいるみたいで。でも、対バンの人は、「え、これどういうことが起きてこうなってるの? 音源ちょうだい!」みたいに、自分たちの努力を理解してくれるし。この一回の対バンのためだけに作ってきたことで、そこでまた仲良くなれるしね。だから、「してやったり」ではなくて、演者ともそのファンとも仲良くなりたいっていうのが大きくて。愛情を伝えたくてやってる、みたいなところはあるんだけど

ゴウシ: あと、ききたかったのが、僕ら、インスト・バンドじゃないですか? 氣志團も初期はインスト・バンドだったんですよね?

: うん。

ゴウシ: どのタイミングからボーカルありになったんですか?

: ええと、今もボーカルって名乗ってないんだよね。

ゴウシ: ああ、そうでしたね!

: 「DRAGON VOICE, MC&GUITAR」ってことになってるんだけど。厳密に言えば、2000年に「One Night Carnival」が作られて、それまでは歌ものは1曲もなかったの。アジテーションしたりとか、サビで掛け声だけ入れるとかだけで。で、「One Night Carnival」が出来てレコーディングをした時に、「あれ?おかしいな。なんか変だぞ、今日調子悪いのかな、俺。歌、こんなに下手なことってある?」と。

ゴウシ: (笑)。

: それが初めて、自分の歌の下手さが、リアルにわかった時だったの。そんな時にメイジャー・デビューの話が来て。「え、俺たちって歌ものないけど、いいんですか?」「あるじゃない、『One Night Carnival』が」「でもあれだけですよ?」「いや、あれが作れるんだから、もっと作れるはずだ」とか言われて。「悪いけどファースト・アルバムは歌ものにしてほしいから、曲を作ってくれ」っていう宿題が出されて。
それで、歌ものの曲をバーッと作って、メンバーで「誰が歌う?」ってなって。「まあ、翔やんじゃない? 俺、歌えないから」「俺も歌えない」って、消去法で俺に。ほんとはランマくんがいちばん歌える人なんだけど、「絶対にイヤだ」って。前のバンドではボーカルやってたのに。「じゃあ俺やるか」みたいなことで。そしたら案の定、「このままでは絶対レコーディングできないんで」って言われて、ボイス・トレーナーの先生を紹介されて。

ゴウシ: ボイトレに行ったんですか?

: うん、もう何しろ練習というものがイヤでイヤで。くだらない話を延々して、先生をゲラゲラ笑わせて、1時間のレッスンのうち50分ぐらいしゃべって帰って来るっていう。だから、歌はほんとに長いことコンプレックスだったんだけど。声自体がまずこんなんだから。普通に喋ってるのにみんなから「風邪ひいてるの?」って言われたりする声(笑)。そんな時『DRAGON VOICE』っていう、ガラガラ声の男の子が歌手になるっていうマンガを読んで。俺、辰年生まれだし、そうか、これ、「DRAGON VOICE」って言えばいいのか、と。

ゴウシ: なるほど(笑)。

: 発想の転換っておもしろいな、と思って。だけどほんと、その頃の自分を見てると、強気だなと思うね。「別に関係ねえ、俺、『DRAGON VOICE, MC&GUITAR』なだけで、ボーカルじゃねえから、っていう。そうやって自分に暗示をかけてたから、なんにも怖くなかったんだよね。
でもDJ OZMAで、初めて全部自分でプロデュースをやるようになったら、今までトミーに言われてたけど、よくわかんなかったことや、阿部さん(ABEDON/氣志團のデビューからサード・アルバムまでのプロデューサー)に言われてよくわかんなかったことの意味が、急にわかるようになるんだよね。「ああ、これはちゃんと歌やんなきゃダメだわ」と思って。それでも、歌がちょっとよくなってきたかな、と思ったら、またダメになって、落ち込んで、っていう繰り返しだけど、最近ようやくちょっと、歌うのが楽しくなってきた。

ゴウシ: 先日のトレーニングの時に「今一度、歌と向き合いたい」っておっしゃってましたよね。

: 避けては通れない相手だな、と思って。そりゃそうだよね(笑)。でも、最初の話に戻るけど、カルメラ、15周年って……さっきも話したけど、自分たちの時のことを思い出すと、いちばん難しい時期なんじゃないのかな。

ゴウシ: 難しい時期。怖い(苦笑)。

: でも、音を鳴らすのをやめなければ、今、俺たちが……別に何もゴールは見えてないんだけど、今やっと本気で「楽しいことしかしないようにしようぜ」みたいなふうに、なっていて。

ゴウシ: はい、はい。

: 俺は、不安だから、誘われたらもう全部やる、みたいなタイプなの。だから、よくわかんない仕事もやってたんだけど、今は「いや、それやめて休みにしよう」っていう。やっと呪縛から解放されたの。お世話になった人には一生恩返しし続けたいから、なんでもやりたいんだけど、ただの「おいしそう」とか、気持ちののってない事をするのは逆に失礼だからやらなくていいや、みたいな。とか言いつつ、大金積まれたらまあまあポリシー崩す事も出来る男でもあり…

ゴウシ: なるほど。勉強になります。

: そうなれたのは、この10年、いろいろ悩みながら、グシャグシャやってきたからだと思うのね。だから今、もう一回仕掛けていこう、っていう気持ちにもなれてるし。

ゴウシ: いやあ、すごい、いろんな参考になりました。

: すいません、俺ばっかりしゃべっちゃって。でもほんと、対バンやろうね。

ゴウシ: いえいえ!ぜひ対バンお願いします!

ライター:兵庫慎司