Vol:007 PAKshin ✕ 芹澤 “REMI” 優真(SPECIAL OTHERS)
二人の出会いは、(株)鈴木楽器製作所が提供する鍵盤ハーモニカをフィーチャーした動画に一緒に出演したのがきっかけ。PAKshinは、機材や音作りのことなどを芹澤さんに度々質問し、お世話になっている。
何かを牽引している訳じゃなく、自分達の好きなことをしてきただけ
今回はSPECIAL OTHERSのキーボーディストである芹澤 “REMI” 優真さんにPAKshinがインタビュー。
インストバンドとして、バンド業界の先を走る芹澤さんに色々と質問をするキーボディスト対談をお楽しみ下さい。
PAKshin: 今回はCalmeraの15周年の企画ということで、色々お話を聞いて行きたいのですが、何よりもSpecial Othersさんと言えば、日本の音楽シーンの中でインストのジャンルを牽引してきてこられたバンドじゃないですか。その辺りのこととかをいっぱい聞けると嬉しいなと思ってまして。
芹澤: どうなんだろうね。牽引してるとか滅相も無いって感じだけどね。自分たち的にはそんなつもり全く無いっていうか。何か特定のシーンへのこだわりはなく、自分たちの好きなこと・やりたいことをやってきたら、今のスタイルや立ち位置になったってだけで。他に自分達のような形でやってる人たちが居なかったってだけかな。
PAKshin : なるほどー。でも、背中を追いかけてるバンドは沢山いてると思います。
芹澤: そうなんだ?
PAKshin : そうです(笑) 僕たちもそのうちの一バンドなので。
芹澤: ありがとう(笑)
時代が変わってきている今だからこそ、インスト音楽の役割が産まれる
PAKshin : そんなバンド歴も長い憧れの先輩に、まず始めに質問したいのが「長く活動してきた上で、一番しんどかったことって何ですか?」ってことなんですよ。僕たちも15周年を迎えて、これからも長く活動していく中で、先輩達のお話から色々とヒントや攻略法を学びたくて。ライブや制作など含め、活動全般で「これはキツかった〜!!」っていうので、一番始めに思いつくエピソードを聞かせて欲しいです!
芹澤: キツかったことかぁ。。
PAKshin : はい!!
芹澤: ……………無いね。
PAKshin : え?無いんすか!?
芹澤: うん、無い。
PAKshin : えぇ〜〜〜マジすか(笑)
芹澤: 特にめちゃくちゃキツかったとか、しんどかった思い出ってほんと無いかなぁ。
PAKshin : じゃぁずっと楽しいってことですか?
芹澤: ずっと楽しい!!すっげぇ楽しい!!!
PAKshin : 素晴らしい!凄いことですね。例えば、休みが全然無くて嫌だ、、みたいなこともなかったんですか?
芹澤: 休みなくても、基本はスタジオかライブで楽器弾いてるだけだからね。メンバーも高校の同級生だから、ずっと部室で遊んでる、みたいな感覚かな?
PAKshin : メンバーの皆さん仲が良いんですね!長年やっていても関係は変わらず続いているってことなんですね?
芹澤: うん。周りから「仲良いよね」って言われて「そうなんだ。俺ら仲良いんだ」って思う、みたいな。ずっと変わらず来てるかな。いまだにスタジオの前半は雑談で終わっちゃうみたいなこともあるしね(笑)
PAKshin : へー!それは凄い!(笑)実は僕たちも「仲良いよね」って言われることも多くて。人数が多いから、バランスが上手く取れているなって感じることは自分でも多いです。何より楽しいし。
芹澤: 8人って多いもんね。でも仲が良いって良いことだよね。今ってそういう感覚の方が良い時代になってる気がして。若い人たち中心に、協調性が大事になってる気がするし。
PAKshin : 結構みんなポジティブだったり、悪口や悪意のある批判をちゃんと”悪”として捉えてリテラシー持って発言してますもんね。
芹澤: それはそうだね。これは一例なんだけど、自分に起こった出来事ことでもSNSで「良かったね」って客観性を持った言い方をする人を見かけて。自分のことなのに、中心は自分じゃないというか、俯瞰してる別の自分の発言なんだよね。客観性が高くなってる時代なんだと思う。そういう時代だからこそ、歌詞が無い曲の感じ方も今までより多様性が出てくると思うし、インストの音楽をやる意義っていうのはより一層あるんじゃないかな。
PAKshin : なるほど〜〜。確かにそうかもしれませんね!!